今回の記事は『野生のチンチラ』の紹介です。
ペットとして飼われているチンチラと、野生で暮らすチンチラにはどんな違いがあるのでしょうか。
チンチラ好きとしては気になるところ。
あなたが飼っているチンチラとの違いを、発見するのも面白いかもしれませんね。
また、野生のチンチラの天敵や、寄生虫の事にもふれていますので興味があったらどうぞ。
野生のチンチラはネズミに近い
野生のチンチラの体重は450グラムぐらい、体長はしっぽも含めて36センチくらいと言われています。
ペットとして飼われているチンチラとの違いは、野生のほうが、ネズミに似ていること。
耳は5センチくらいとやや大きめで、中耳と内耳が発達しており、天敵が忍び寄る足音まで聞き取れるほど、聴覚がすぐれています。
野生のチンチラは、春と晩夏から初秋にかけての、年に2回繁殖します。
子どもは巣穴でずっと生活をし、体重が60グラム程度になると、ようやく巣穴から出てきます。
完全な夜行性
完全な夜行性であることが、野生のチンチラの特徴で、夜間は、とても活発に走ったり跳んだりします。
跳ぶときは、しっぽで上手にバランスをとりながら、後ろ足を使って岩から岩へとジャンプします。
そのため、前足よりも後ろ足が長くなっていて、4本の指のうち、3本だけが発達しています。
なお、後ろ足の内側の指に硬めの毛があり、毛づくろいに使われます。前足は歩くときに使うほか、食べ物をつかむときにも使っています。
チンチラの目は大きく、瞳孔は楕円形です。
鼻には長いひげがあり、ひげを使って、スムーズに狭いところを移動したり、暗い巣穴に入ったりしています。
野生では、小高い岩などにおしっこやうんちでマーキングされていることがあります。
これは、チンチラがその岩を見張り場に使っている証拠です。
また、岩からできた砂で砂浴びもよくします。
コロニーを作って生息
野生のチンチラは400~500匹のコロニーを作って暮らしています。
ひとつのコロニーは複数の家族で構成され、コロニーの境界線は、うんちなどでマーキングされています。
チンチラは石の上を共同のトイレとすることがあり、そこにうんちやおしっこをためることがありますが、それがコロニーの境界線になっているのです。
ただし、コロニーを作ってはいますが、チンチラの生息密度は低く、1ヘクタールあたり2~8匹と、密集して住んでいるわけではないようです。
ヤマネコやフェレットが天敵
ワシミミズクやメンフクロウ、コビトフクロウ、ナンベイアカギツネなどがチンチラの天敵です。
これらの動物は、おもにチンチラの子どもを食べます。
ほかに、ヤマネコやピューマ、フェレットもチンチラの天敵で、とくにフェレットは、チンチラ狩りの際によく使われた動物です。
ヴィンチュカという寄生虫がいることも
チンチラの寄生虫は「チャガス病」の原因となる「トリパノソーマ鞭毛」の一種で、「ヴィンチュカ」と呼ばれる昆虫です。
ヴィンチュカは、動物や人間の血を吸って生きています。
ある報告では、調査をした40%のチンチラにこの寄生虫がいたとされています。
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