私たちが住む日本の気候は、チンチラに適しているとは言えません。
それ故、温度と湿度の管理は徹底して行いたいもの。
正しい管理法を身に着け、大切なペットを守るのは、飼い主のつとめです。
ここで紹介する情報を参考に、チンチラにとって快適な環境で飼育してあげてください。
チンチラは暑さに弱い
野生のチンチラは標高3000メートルもの高地の岩場に住んでいます。
そのため、暑さにとても弱いのが特徴です。
それもそのはず、チンチラの被毛は密集した、とても保温性にすぐれたものです。
気温の低い高山なら、その被毛が威力を発揮するのですが、ペットとして飼われている場合、夏はその被毛のせいで過ごしにくくなります。
真夏に毛皮を着ている状態を想像してみてください。そのくらい、つらいはずです。
とくに日本の夏は猛暑になることが多いので、チンチラにとってはかなり過ごしにくいと言えるでしょう。
夏場、エアコンは必需
チンチラを飼うなら、エアコンのある部屋にケージを設置し、温度が高くなりすぎないように調整する必要があります。
チンチラが過ごしやすい温度は15~22度で、湿度は40%未満が適しています。
夏は25度を上回らないように、冬は15度を下回らないようにエアコンなどで調節しましょう。
とくに夏など、飼い主さんの都合で室温が27度程度にしかならないなら、ケージを比較的涼しい場所に置いたり、金属や石のプレートの上に置くのもアイデアです。
なお、26度を超えたら、体調を崩しやすくなり、熱中症にかかる危険も増加します。
ただし、24時間エアコンをフル回転では費用の面でも負担が大きいもの。
真夏以外の季節なら、夜間の比較的涼しい時間帯で、26度を超えないなら、エアコンを切っても大丈夫でしょう。
なお、エアコンの冷気を直接あてるのはよくありません。ケージの置き場所にも配慮しましょう。
室温が5度以下になったら注意
寒さについては、ある程度は強いものの、低すぎるのはチンチラにとってよくありません。
極端に寒くなければ室温を気にしすぎることはありませんが、室温でも5度以下になるなど、寒い地域の場合は例外です。
寒すぎると、肺炎にかかるおそれもあります。
チンチラの放熱のしくみ
チンチラの体で肌が見えているのは、足の裏以外で、耳の内側だけで、ここで体の熱を発散しています。
もともと、チンチラは高山性の動物で、気温の低いところで暮らしているため、熱を逃して体温調節をする必要がありません。
それよりは、寒さに耐えられるように、毛で覆われ、裸の部分を極力少なくしています。
しかし、ペットとして飼われているチンチラは、日本の暑い時期を乗り越えなければなりません。
耳から熱を発散させるだけではとても間に合わないので、熱中症にかかりやすくなってしまうのです。
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