「食糞」は字の通り、うんちを食べることです。
ウサギやモルモットなど、げっ歯類は自分のうんちを食べる習性があり、チンチラも食糞する動物です。
うんちを食べるなんて!思わず顔をしかめたくなりますよね。
ですが食糞という行為には、ちゃんと意味があるんです!
ここでは、チンチラが食糞をすることで、どんな効果があるのかを紹介します。
うんちには2種類ある
そもそも、チンチラは2種類のうんちをします。
まず、長さ5~15ミリくらいの、黒くてかたいかたまり状になったうんちです。
ケージの床にコロコロしたうんちが落ちているのをよく見かけるでしょう。
そして、もう一つは軟らかめのうんちで、排泄したら、下に落とさずにおしりにつけたままにしています。
肛門に口をあてて食べる
おしりにつけたままのうんちのほうを、チンチラは直接肛門に口をあてて食べています。
ただ、この動作では、うんちを食べているかどうかわかりにくいでしょう。
ときどき、黒いかたまりのほうのうんちを食べることもあり、飼い主さんはこれを見つけると、「もしかして、異常なのでは?」と心配になるようです。
ちなみに、自分の肛門に口をあてるという姿勢はとても不安定で、ウサギなどではうまく食べられず、うんちを床に落としてしまうこともあるようです。
床に落としたうんちを食べる姿を飼い主さんが見かけて、驚くというわけです。
食糞により、栄養補給をしている
チンチラにとって、食糞はごく普通のことで、健康な状態を保つために必要な行為と言えます。
なぜ、自分のうんちを食べるという、人間から見ると異常な行動をするのかというと、チンチラの腸のしくみに答えがあります。
チンチラの腸はいつも動いていて、大腸の中でうんちがずらりと並んでいます。
そして、次々にうんちが体の外に押し出されていきます。
どんどん押し出されていくので、養分の一部が吸収されないうちに、体の外に出てしまいます。
実際、ビタミンやミネラルなどが腸で十分に吸収されず、うんちの中に出てしまうのです。
肛門につく軟らかめのうんちにはビタミンやミネラルがたっぷり含まれているので、それらを再吸収するために食べるのです。
牛は一度飲み込んだ食べ物を胃から口に戻して再びかみますが、それと同じだと思ってください。
ほかに、食糞には、食べ物の消化に必要な細菌を再吸収するという役割もあるようです。
逆に言えば、何らかの原因で食糞ができなくなると、体調を崩してしまいます。
犬がチンチラのうんちを食べることも
ちなみに、犬はチンチラのうんちを好んで食べるようです。
たとえば、ペットとして犬とチンチラを飼っている場合、チンチラのケージを掃除するとき、床に落ちているうんちを犬が喜んで食べたりします。
なかには、飼い主さんがうんちを片付ける前に、犬がきれいにしてくれるということもあるようです。
飼い主さんはこれを見かけて、ショックを受けたり、何とか止めさせたいと思うようですが、チンチラのうんちが犬にとって害になることはないようです。
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