ペットを飼うなら、その生態や特徴を知ることは大切なことです。
ここでは、チンチラのひげと歯に焦点をおいて解説しています。
ギョッとする歯の色は一見異常にみえても、実は健康のしるしであったりなど、飼い主として知っておきたい情報も紹介していますよ。
ひげは重要な感覚器官
ネズミの仲間であるチンチラには、もちろん、ひげがあります。
チンチラのひげは小さな体のわりに長めで、大切な感覚器官としての役割を持っています。
野生ではチンチラは岩場やトンネルなどで生活しているのですが、ひげを使って、穴の壁や大きさなどを調べています。
また、ひげの感覚によって、まわりにあるものや仲間などを察知することができます。
実際、何かに興味を持つと、鼻をぴくぴくさせながら、ひげも動かすしぐさが見られるでしょう。
興味を持ったものがどれくらいの大きさなのか、形はどうなっているかなどを、自分のひげの長さや太さとくらべながら調べているのです。
ほかに、ひげを動かすことで、ものと自分との距離を測ることもできます。
ちなみに、毛づくろいをしたあと、チンチラがひげを手(前足)で束ねてしごくしぐさをすることがあります。
左右のひげを何回かしごきますが、見ていて、とてもほおえましくなります。
歯は全部で20本ある
チンチラの歯には「門歯(切歯)」と「臼歯」があり、門歯は上下2本ずつ、臼歯は上下左右4本ずつあり、全部で20本持っています。
まず門歯は象牙質でできており、前面はエナメル質でコーティングされています。
生まれたとき、門歯は白いのですが、成長するとともに黄色くなっていきます。
実際にチンチラの口の中を見てみると、歯がまっ黄色で驚くほどですが、実は黄色い歯が健康なしるしで、オレンジ色や茶色のこともあります。
黄色くなるのは、エナメル質に鉄分が沈着するからで、正常なことです。
逆に歯が白いと、エナメル質が薄くなっている状態なので、歯が弱まっているサインとなります。
何かがきっかけで簡単に折れてしまうので、注意しましょう。
一方、臼歯も象牙質でできていますが、とても小さく、なかなか見ることはできないでしょう。
チンチラはものをかじる性質があり、歯がとても丈夫です。
木やプラスチックはもちろん、石や金属までかじってしまうこともあります。
歯の伸びすぎに注意
門歯、臼歯ともに歯は一生伸び続けます。野生では木をかじったり、かたいものを食べたりすることで自然と歯は削られ、伸びすぎることはありませんが、ペットとして飼われているチンチラについては、歯の伸びすぎに注意が必要です。
枯れ草をたっぷり与えたり、かじり木やかじり石をケージ内に置くなどしましょう。
なお、チンチラの下あごは前後左右に動くことができ、食べたものをそしゃくするという、重要な働きをします。
このそしゃく運動によって、歯の長さを整えています。
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